これは日記というか、何というか・・・気まぐれ記?
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「劇場で映画観てきたよ~」報告
映画『ペンタゴン・ペーパーズ~最高機密文書』を見てきました。
カタツムリです@@@
スティーブン・スピルバーグ監督。
メリル・ストリープ、トム・ハンクス主演。
ベトナム戦争の最中、米政府は戦況が不利であるコトを隠し続け、歴代大統領はその報告書を最高機密文書として封印してきた。
そして、1971年・ニクソン政権下。負け戦に現在進行形で身を投じていく大勢の国民の存在を世に示し、民主主義を取り戻すため、シンクタンクの職員やマスコミが動き出した。
機密文書の存在を最初に掲載したニューヨーク・タイムズが政府から圧力をかけられる中、地方紙だったワシントン・ポストは言論の自由と民主主義を守るため、社の命運をかけて立ち上がる。というお話。
戦争を知らない時代に生まれ、戦時中のコトは学校や小説・映画、祖父母の代の方からの話の中で勉強したコトばかりデスが、ワタシたちが「戦後」と呼んでいる時代でも世界ではまだ同じコトが繰り返されていマス。
戦争は両国の国民の命が掛かっているのに、いつの世もどこの国も、戦争を始めるコトを決める人も終えるコトを決める人も戦場には行かない。両者は常に安全なところにいて、紙の上での情報でしか判断しない。
この一分一秒の合間にも一つの尊い命が失われているカモしれないのに。
ワタシはこの作品を見て、「またか」と思いました。
太平洋戦争中、明らかに不利な戦況なのにポツダム宣言を受諾するかどうか、敗戦をどの文言で国民に伝えるか、そんなコトを議論するためにズルズルと時間を浪費し、戦場の国民は銃弾や飢餓・疫病に倒れていました。もしかしたら、ひとりでも多くの命が助かったカモしれないのに。
アメリカ政府もベトナム戦争を先導するコトで強い国づくりを強調し、国民の支持と志気を煽ってきたワケですね。
なんだかいつも国民は置き去り。
それに政府はマスコミを利用して情報を操作し、国民の思想を誘導するカモしれませんが、マスコミも情報を操作して、政府と国民を混乱させるカモしれません。
今の日本の国会を見ていれば、その混沌とした現状が実はかなり恐ろしいものだと思えマス。
今の日本は民主主義が守られてるのか…危機感を覚えマス。
投票率が低いコトも問題だし、それは国民にも責任があると思いマス。
情報化社会である現代だからこそ、ワタシたちはより慎重に正しいと思われる情報を選択し、真に国のためになる方向を考えなければなりません。
そのコトを改めて考えさせられた作品でした。
スピルバーグ監督の問題の切り出し方とサクセスストーリーへの演出はどの作品も面白いデスが、残念ながら作品の前半はちょっと退屈でした。
中盤、ポストが機密文書を入手して解析し始めたところから、記事を掲載するかギリギリまで迷って輪転機を回した流れは緊迫感があって興奮しましたし、最終的に他の新聞社もこの動きに賛同した時は涙が出ました。
これは成功したから良かった話デスが、世の中には失敗例とそれによって今もなお虐げられている存在があるコトも忘れてはなりません。
ただ、あのあと恐らくいろんな場面でニクソンの圧力を受けるコトになったにも関わらず、この成功が今やポスト紙を一日本人のワタシでも名前だけは聞いたコトのある全米紙にしたワケですから、その意味は大きいデスね。
そして、メリル・ストリープとトム・ハンクスの演技もやっぱりスゴい☆
ポスト社を背負う重責と言論の自由を守りたい思いとの狭間で揺れるケイと、それを支える正義感あふれるジャーナリストのベンの人間性がよく垣間見れて、ただの史実の描写ではなく、血の通ったメッセージになっていました。
機会がありましたら、皆様も見てみて下さい。
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