これは日記というか、何というか・・・気まぐれ記?
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「劇場で映画観てきたよ~」報告
6月13日。
映画『友罪』を見てきました。
カタツムリです@@@
薬丸岳氏の同名小説を映画化。
瀬々敬久監督。
生田斗真、瑛太主演。
佐藤浩市、夏帆、富田靖子、ほか出演。
中学時代にクラスメイトをいじめにより失った過去を抱え、真実を追及する記者になる夢にも破れた益田は、鈴木と同時入社で町工場で働き始める。
鈴木は陰気臭く人を寄せ付けない雰囲気だが、共に寮で暮らし、少しずつ友情を交わしていく二人。
しかし益田は、最近発生した児童殺害事件を追っている元恋人の記者から、その事件の犯人がかつて日本中を震撼させた連続児童殺害事件の犯人である少年A・青柳だという噂を聞き、過去の事件を調べ始める。
そこで目にしたのは、鈴木によく似た少年Aの写真。
鈴木への疑念と児童殺害事件の背景、そして益田自身の中学時代の闇が交錯し、犯罪の被害者と加害者、その家族・関係者の在り方が問題提起されていく。
とにかく重いテーマで、逃げ場のない128分でした。
実在の事件に着想を得ているそうデスが、設定はあの少年Aから変えてありマス。
あの事件はショッキングで、今でも覚えていマス。
それに現代は便利になりましたから、少年A本人の手記などから得た情報がご丁寧にWik○pe○iaに載っているのを少し読んでしまったら、吐き気を催すような内容でとてもその犯罪心理を理解する余地は皆無でした。
この作品は“友情と贖罪”が大きなテーマですが、加害者という立場の少年Aや他の少年犯罪者たちとその家族、被害者という立場の亡くなった命とその遺族、双方の心情が炙り出されていて交錯しているため、永遠に答えの出ない問いかけの繰り返しでした。
少年たちがなぜ犯罪に手を染めなければならなかったのか。刑期を終えて社会に復帰しても人並みの人生を送るコトは許されないのか。…という加害者やその家族の心理や立場はニュースにならなくなると気にも留めなくなり忘れ去られていマスが、少年法ではいずれ社会復帰するコトを考えれば、実は他人事ではありません。
でも一方で、被害者やその家族の傷は決して癒えるコトはなく、加害者の事情がどんなものであるかなんて関係ありません。いくら加害者が刑期を終えたとしても、贖罪が完了したと判断するのは被害者側であり、おそらくそんなコトはあり得ません。
それらの問題が提起されても完結をみない、その繰り返し。
最後も何か救われたようで、ほぼ誰も救われませんでした。
それぞれの立場の心情を、生田斗真,瑛太,夏帆,佐藤浩市,富田靖子など豪華俳優陣が繊細に描き出していて、それだけリアルな分、より答えの出ない無限ループが処理し切れなくなり苦しい作品デス。
はっきり言って、自分自身が元気な時でなければパワーを持ってかれマス。
少なくてもワタシは、しばらくドラ○ンボー○のオープニングは聞きたくなくなりました。
切ないとは違う、何だか気持ちが悪い感覚になったようデス。
結局ワタシは、青柳の心理も実際の少年Aの心理もどちらも理解出来ないし、その余地がないんだと思いマス。
実際の少年Aは手記とか世に出してるあたり、真実更生してるとは思えないし、そういう面では青柳はマシなのカモしれませんが、誰にも自分の気持ちは理解してもらえないと思っている限りは誰かが手を差し伸べてくれるはずもありません。
益田が過去の過ちから鈴木に手を差し伸べたいと思う気持ちも、友情というよりは自己贖罪・自己満足という気がしてしまいました。
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