忍者ブログ
これは日記というか、何というか・・・気まぐれ記?
Category :
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



昨日、落胆のうちに映画見に行ってきました。
もはや気にしても仕方がない(^_^;)


カタツムリです@@@


『夕凪の街 桜の国』でも知られるこうの史代さんの漫画が原作。
根強いファンがいて、映像化の声が多かったコトから、クラウドファンディングと呼ばれるサポーターによる援助で制作費を捻出し、6年もの歳月をかけて作り上げたアニメーション作品。
昨年11月から公開されていたにも関わらず、未だに密かにロングランを続けていて、昨日は日曜の昼間とはいえ、片田舎の映画館が満席(・∀・)ビックリ
まぁ、そのおかげで気になってはいたけどなかなか見に行けなかったワタクシも、作品に触れる機会を得ました。


物語の舞台は、戦前・戦中・戦直後の広島。
広島市江波出身の女性・すずが呉の北條周作のもとに嫁ぎ、慣れない生活の中ですずなりに懸命に家事・近所付き合いをこなし、新しい家族に支えられて少しずつ自分の居場所を見い出していく。
戦争によって様々なものを失い、徐々に心のバランスを失っていき壊れてしまいそうになってしまうが、再び家族の支えによって新たな希望へと歩み始める、というお話。


戦争・広島の原爆投下という重く悲しい歴史がテーマの根底にはありマスが、久しぶりに心穏やかに温まる作品でした。
こうの史代さんの世界観がすごくほのぼのとしていて、何でもない日常がこんなにも幸せなものなんだと思わせてくれる、最高の幸福感を味わえマス。
『夕凪の街 桜の国』も映画で見ましたが、この方の世界観が好きデス。

幼少の頃から両親と兄と妹と不自由なく暮らし、絵を描くコトが大好きで、バケモノや座敷わらしに会うほど心の澄んだ女の子が、お使い先で偶然出会った男の子に見初められ、成長してから見つけだしてもらってお嫁にもらってもらう。
これだけ見ていても〝赤い実はじけた〟の世界デス。
すずという女性がホントに魅力的で、純粋でボーッとしてるけど、とにかく一生懸命で芯が強い。
そして、そこに惹かれた周作がすずを本当に大切に愛おしく想っているのが言動に全て出ていて、不器用だけど誠実にすずに接するところが素敵デス。
まさに相思相愛の理想的な夫婦像☆
どんな若手イケメン俳優(←表現が古い(笑))の壁ドン見るよりもドキドキして、ときめき感がありマス( ´艸`)
そんな夢見がちだからダメなんだって分かってるんデスけどね~~( ̄∇ ̄)
そして、そこから戦争が徐々に暗い陰を落とし、幸せな生活が一変し、すずは兄と両親を失い、可愛い姪と大事な右手を失い、大好きな妹も放射能のせいで病に蝕まれ…とてつもなく大きな喪失感を味わわされ、純粋な心では受け止めきれなくなってしまい、壊れていきマス。
そして、一度は自分の居場所が分からなくなるけど、義父母や義姉、近所の人、何より夫に支えられ、居場所を取り戻していきマス。
戦争自体が悲惨なものであり、こうした作品は悲しい結末が多いデスが、多くのものを失いながらも主人公は再び前を向き、今まで気にもとめていなかった普通の幸せが最上の幸せだったと気づき、この広い世界の片隅で自分を見つけてくれて幸福をくれた夫に感謝する、ホントに爽やかな作品デス。

作品の絵のタッチが優しくて、ホントなら目を背けてしまうようなシーンも衝撃が抑えられていマス。
また、すずや周作の人柄を反映するようにコトリンゴの歌もほのぼの優しく響きマス。
そして、すずの声優・のん(=能年玲奈)。
俳優本人のホワッとしたイメージを考えると、適任だったと思える演技をしてマス。あまり能年玲奈感が出てなかったのが良かったと思いマス。


とにかく、優しく心に響く作品デス。
愚かな戦争によって、たくさんの純粋なものが失われていく様も入ってきマスし、そして、何でもない幸せに感謝しなければならないというメッセージ性も強いデス。
ぜひ一度、広く多くの方に見てみていただきたい作品のひとつデス。
原作も読んでみたい。


PR
この記事にコメントする
NAME:
TITLE:
MAIL:
URL:
COMMENT:
PASS: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Copyright © カタツムリの日常。。All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog / Material By SweetTime / Template by カキゴオリ☆
忍者ブログ [PR]