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これは日記というか、何というか・・・気まぐれ記?
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今日は暑かったデスねぇ(×_×)
まだ完全な梅雨明け宣言は出されていませんが、早くも夏本番といったカンジで。。。
ワタクシとしては非常に住みにくい気候となってまいりました( ̄□ ̄;|||)

さて、今日は日記2本立てで行きたいと思いマス。
一つは映画報告。
例によって、本日レイトで映画観て参りました☆一人で。
今回鑑賞したのは、邦画『クライマーズ・ハイ』。
今かなり話題の作品デスが、前々から絶対に観たいと思っていたので、公開初日で衝動的に観に行ってしまいました。
この作品、我らが群馬が舞台というコトで、群馬県内でもかなり注目されていましたが、「しょせん田舎の映画館」と思って、うっかり初日に観に行ったら、うかつでした。。。
今までに見たコトのないお客さんの入り!!
全席指定席デスが、ほとんど埋まってしまっている状態。
一人で観に行って正解でしたね。
トモダチと行っていたらおそらく席は離れ離れになっていたでしょ~。
すごいデス。
(ちなみに先日書き込んだ“日本語字幕版”は、ユニバーサルデザイン的な意味だったみたいデス)


ストーリーは1985年8月12日、群馬県と長野県の県境に位置する御巣鷹山に日航機が墜落した事故を題材に、その時に繰り広げられていた報道(新聞)と人間模様を描いたもの。
出演は、堤真一,堺雅人,小澤征悦,尾野真千子,山崎努などなど豪華キャスト。
原作は横山秀夫氏の同名小説。
作者自身は元上毛新聞記者で、その体験を元に作品を書いたそうデス。
なので、いちおうフィクション。
群馬の地方新聞社が舞台というコトで、出てくる風景は見知っているところが多かったデス。
例えば、物語の中心となる北関東新聞社のビル。(まぁ、これは架空で実際は上毛新聞デスが)
あれはおそらく破綻した山○証券の廃ビルだったんじゃないデスかね?
あのビルの前にあった交差点と歩道橋は、前橋駅から50号に向けて伸びる道と50号線との交差点だと思われ、付近にある新生パーキングと思われる駐車場もみられました。
それにおそらく中央通りも出てましたよね。(オリオン通りではないと思うのデスが)
それから新前橋駅も登場。西口から東口に渡っている歩道橋(自由通路?)が映ってました。
あと、日赤HPも出てました。
部分部分見覚えのあるところは沢山出ていましたが、どれも23年前の雰囲気を出すために少し古い町並みに変身してました。
と、ついつい地元Talk炸裂してしまいましたが、話戻しマス。

物語は、61歳になった主人公の悠木(堤真一)が、親友である安西の息子・燐太郎(小澤征悦)と一緒に谷川岳に登ろうとする所から始まる。
クライマーズ・ハイとは・・・登山時に興奮状態が極限まで達し、恐怖感が麻痺してしまう状態。
悠木は燐太郎とロッククライミングをしながら、自らが体験したクライマーズ・ハイを回想していく。
当時、北関東新聞社の遊軍記者だった悠木は、社内の“登ろう会(登山クラブ)”のメンバーで、よく先輩の安西(高嶋政宏)と登山をしていた。安西とは家族ぐるみの付き合いで、子供同士も仲が良かった。
1985年8月12日。
その日も仕事終わりに2人は谷川岳に登る約束をしていて、新前橋駅で待ち合わせをしていた。
しかし、社を出ようとした悠木に県警キャップの佐山(堺雅人)が駆け寄り、耳元で囁いた(←^^;)。
「ジャンボが消えたそうです」
急遽、全権デスク(取材対象ごとの責任者?)に任命された悠木は、現場が混乱する中、安西との約束を果たせず必死で指揮をとった。悠木は慎重派で有名で、2重に裏が取れなければ記事にはしなかった。そのため、ジャンボが落ちたのは群馬だろうとほぼ確信できた時点で、佐山と神沢(地域報道部員)を現場の山に送った。
一方、安西は社の裏業務を必死で処理し、急いで新前橋駅に駆けつけたが電車に間に合わず、そのままクモ膜下出血を発症して意識不明となり日赤に運ばれる。
悠木にその事実が知らされたのは翌日で、病院に駆けつけた時には遷延性意識障害のため植物人間のような状態となっていた。
そんな苦境の中、悠木はワンマン社長(山崎努)や社会部部長(等々力:悠木と昔組んでいたが諸事情から敵対)の妨害に遭いながらも必死でスクープを挙げようとした。
もちろん、日航機事故取材班の班員全員がそれを目標に全力で飛び回った。
しかし、佐山と神沢が必死でつかんだ一番最初の現場雑観は、無線連絡が出来ずに連絡が遅れたり、締切時間が急遽短縮されたりしたコトで記事から落とされしまう。
日航機事故の現場は想像をはるかに超えた悲惨さで、飛行機や遺品の残骸に混じって、乗客の肉片や内臓片が飛び散っている状況。あたりに立ち込める死臭と油の匂い。
その中を必死で駆け回った佐山たちは、一番最初にその目で観た現場雑観が載らなかったコトに激怒する。
佐山は、いくつもの過酷な現場を経験していただけにすぐに落ち着いた。
しかし、神沢は今まで地域ネタの取材ばかりをしていて、人間の遺体はおろか、バラバラとなった状態のものを見たのは初めてで、PTSDになってしまいそのまま精神破綻を来たす。
そのくらい、この事故は悲惨なものだったのだ。
その後も、班員が必死で持ってきたネタが社長によって紙面の端っこに追いやられたりと、社内でいろいろな妨害に遭い、それでも日航機墜落現場の上野村に待機している遺族のために、遺族に真実を伝えるために、地方紙である北関東新聞の意地で、報道を続ける。
そして、地方報道班の玉置(尾野真千子)が事故原因についての有力なネタを持ってきたコトで、悠木は決断を迫られる。
まだ全国紙が感づいていない真実をすっぱ抜くチャンスで、佐山と玉置は裏取りに奔走する。
悠木は差し替え(スクープ)の可能性を社会部部長に告げ、ギリギリまで2人の裏とり報告を待つ。
悠木の神経は昂り、日航機事故発生以来、ず~っとクライマーズ・ハイ状態だった日々を思う。
そして、2人からの連絡が来る。その時の悠木の決断とは。


日航機墜落。
墜落地点:御巣鷹山山中(東経138度41分49秒・北緯35度59分54秒)
墜落時刻:1985年8月12日。18時56分27秒92。
乗員・乗客:524人(うち生存者4人)。

ワタシは当時まだ2歳で、この事故のコトを知ったのはずっと後。
劇場内は20代の方もいましたが、うちの両親くらいの年代の方がほとんどでした。
そのくらい、まだあの事故の報道を生で見聞きしていた人にとっては、色あせるコトの無い鮮明な記憶なのでしょ~。
うちの母は高所恐怖症なのデスが、実は子供が出来る前は高所は全然平気で飛行機にもほいほい乗れたそうデス。でも守るものが出来て、この日航機事故の報道を見て、一気に恐ろしくなったと知りました。そのくらい、人の感覚すらも変えてしまうほどの悲惨な事故だったんデスね。
劇中では遺族の気持ちと視聴者への配慮から、現場の細かな描写は登場人物の口頭での語りに留まり、映像での遺体描写などはみられませんでした。
でも、おそらくそうしないと目を覆いたくなるほどの状況だったのでしょ~。
もし詳細な描写がなされていたら、物語の主題がこの事故の強烈なイメージに飲み込まれてしまうでしょ~。
報道関係者は一つのニュースが飛び込むとそれを“ネタ”として扱い、他者に遅れを取らぬよう、そして他社を一早く抜くよう、必死になって取材をしマス。
その中で真実を伝えるために慎重になり、報道するコトで及ぼす影響を考え、一字一字責任を持って綴っていくワケです。
劇中でも言われていマスが、ネタは生き物で、取材対象もやっぱりほとんどが生き物で、刻々と変化する現場や関係者の気持ちを、慎重にそして時には大胆に伝えていかなければなりません。
でも報道関係者自身だって人間デス。
どんな取材も仕事だし、自分のやりたいコトだけが出来るわけではありません。
現場を見てPTSDになった記者も、佐山の現場雑観を読んで泣いた記者たちも、この事故を報道陣として客観的に捉えながらも、やはり人間的な感情を抑えるコトは出来ずに苦しみながら報道しているわけデス。
私たちは紙面上に、報道人一人一人のそんな苦悩をなかなか見るコトが出来ないで、時にマスコミを批判するコトもありマス。
報道人だって人間なんだから、間違いだってありマス。
私たち視聴者は、そういうコトをもっと考えるべきなのカモしれません。
そして、報道人自身も“ネタ”を単なる取材対象(物)として見て、他社との競争にばかり目を向けるのではなく、報道人として今やるべきコトは何かというコトを常に自問自答しながら、冷静に報道していくべきなのデスね。
神沢がPTSDになって、必死で書いた現場雑観を悠木に握りつぶされて怒り狂う場面があるのデスが、確かに記事の内容は不適切なものデス。でも、“あんな悲惨な現場に行って、それでも必死に取材した記事を何度も何度も握りつぶされたら、そりゃあ怒るし、もっと神沢のメンタル面のフォローをしようよ!”と思ってしまうのデスが、その時に悠木はこう言うんデス。
「お前を調子づかせるために520人が死んだわけじゃないんだ!」と。
その時にハッとさせられて、“あぁ、神沢も辛い想いをしたのは自分だけだ、そんな自分の功績をもっと評価して欲しいと思っていたんだなぁ。あの事故のコトを心のどこかで“自分の功績を挙げるための道具”として扱ってた部分があったんだなぁ。”、そして“ワタシ自身もPTSDになった神沢に同情していたけど、それは別問題で、神沢自身、あの凄惨な現場を見た証人として今何が出来るかを考えるべきだったんだなぁ”と思えました。
おそらくこの映画のメッセージとは、人間として生きるコト、そしてその中で社会人として働くコトとはどういうコトなのかを問いかけるものなのではないでしょ~か。
悠木自身、上司からも部下からも罵倒され、親友の安西が倒れ、離婚して離れ離れに暮らしている息子に「父さんは新聞だけが大事なんだ」と言われて仲違いをしたりと、いろんな事情を抱えているわけデス。
でも、仕事は仕事。新聞をどういうモノにしていくかは、社会人としての悠木が考えて行かなければならない重要なコト。
そして、燐太郎と登山をしながら息子のコトを思い、最後には息子と和解していく過程は、人間としての悠木が向き合っていかなければならない問題なわけデス。
ワタシ達もおそらく同様デス。
人間なんだから、割り切って考えるコトは難しいでしょ~。
でも、ただただ毎日を慌しく機械的に過ごして、クライマーズ・ハイ状態になってしまっていては、自分の見えないところ・気づかないところで取り返しの付かない失敗をしてしまっている可能性があるワケです。
それだけは避けていかなくては。常に自分を見つめ直していかなくては。
そういうコトをワタシはこの映画を見て思いました。


日航機墜落事故という凄惨な事故を題材にしてはいマスが、前述しましたが描写は押さえてありマスので、観やすくはなっていると思いマス。
必ず一度は観て頂きたいと思いマス。



(追記)
最後に、日航機墜落の犠牲者の方々のご冥福をお祈りしマス。
ご遺族の方にも哀悼の意を表したいと思いマス。


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