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これは日記というか、何というか・・・気まぐれ記?
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先日、中犬に引っ掻かれた傷が痛みマス・・・カタツムリです@@


本日、仕事帰りに映画鑑賞して来ました。
作品は予告通り、『ハゲタカ』。
2007年に全6話の連続ドラマとしてNHKで放送されていたドラマ『ハゲタカ』の続編デス。
なので、見に来てた人は割とドラマを見てた人が多かったのカナ?
およそNHKのドラマなんか見そうにない10代はいませんでした。
多かったのは、中年のご夫婦,そして20後半~30代のカップルデスかね。
ご親切にも隣のご夫婦の奥さんの方は、「この映画12月くらいから楽しみにしてたんだ」とダンナさんと話していて、「途中リーマンショックがあったから脚本変えたんだよ」と教えてくれました^^;ヌスミギキ
ワタシもまさか劇場で『ハゲタカ』を見るコトになるとは思わなかったので、すごく楽しみでした。
かの有名な小説家エミリ・ブロンテ作詞のtomo the tomoの歌を聴くだけで、何だか感慨深いものがありマス。

今回のストーリーは、TVシリーズでお馴染みの“ハゲタカ”こと、ファンドマネージャーの鷲津政彦が、日本の老舗自動車メーカー“アカマ自動車”の役員となっていた盟友・柴野健夫に依頼され、中国系巨大ファンド“ブルー・ウォール・パートナーズ”による買収危機から、“アカマ自動車”を共に救うというもの。

最初に申し上げておきマスが、ワタクシ経済用語には疎いデス。
仕組みとか、よく分かっておりません。
でも、この作品は楽しめマス!(≧▽≦)!
なぜなら、経済用語がそんなに分からなくても買収戦争の流れが分かるような作りになっているから。
そして何より、この作品はそういった金融・経済の話以外にも、登場人物たちの人間ドラマが重点的に描かれていて、そこに人々の魅力あるやりとりがあるところに楽しみがあるからデス!!

鷲津と柴野は、TVシリーズからの様々な歴史を経て、同じ目標でそれぞれの道から企業再生を試みていくパートナー的存在になっていました。
鷲津は“鷲津ファンド”の代表・ファンドマネージャーとして、柴野は破綻を免れるための政策を打ち出す企業再生家として。
2人は、金融・経済界という金が全てを支配する、無機質で、時に非情な世界の中で、どれだけ人間としての血の通った政策で企業を再生していけるかを追及して行きマス。
そこに現れたのは、中国系外資ファンドである“ブルー・ウォール・パートナーズ”の“赤いハゲタカ”こと、劉一華(リュウ・イーファ)。
彼はアカマ自動車に対してTOB(=株式公開買い付け。株主が小口に分散している場合の株を買い集める手段。)を仕掛け、さも友好的な政策を提示して業務提携を持ちかけマスが、その実、中国が日本の技術をのっとるための強奪策でした。
それが分かっていた柴野と鷲津はそれを阻止するために集結し、鷲津ファンドがホワイトナイト(=敵対的TOBを仕掛けられた企業を、買収者に対抗して友好的に買収する第三の会社。)を買って出マス。
ところが、鷲津がブルーウォールが最初に提示した額以上の買値を発表したとたん、ブルーウォールはその計り知れない資金力でどんどん買値を吊り上げていき、鷲津を混乱の渦に陥れマス。
そうして、アカマ自動車を巡る、鷲津ファンドの鷲津とブルーウォールの劉の買収戦争は激化していきマス。
圧倒的に不利な状況にハナから追い込まれた鷲津は、その状況をいったいどうやって打破していくのか。
これが経済闘争劇としての『ハゲタカ』の見どころデス。
そして、劉のホントの狙いとは・・・?
最後はまぁ、絶対にスカッとさせてくれマス。
でも、鷲津がどんなに良い政策を打ち出しても、その裏では必ず血や涙を流す人がいマス。
それが分かっているので、鷲津は少しも笑うコトをしないのだと思いマス。
まさにこれが『ハゲタカ』ワールドですね。
良かったなぁ~と、表面上は企業再生に成功しマスが、あまりすっきりは終わらない。
そして、必ず血を流す人がいて、その人が血を流す前のあの死相感漂う雰囲気と、お金の匂い。
それがまた、他のドラマに無い感覚デスね。

そして、人間ドラマとしての魅力は、金融界で生きる柴野・鷲津・劉、そして、彼らにそれぞれの道から関わってきた三島・西野・守山の構図。
鷲津は柴野に感化されて、希望や人情を守る政策を考えるようになりました。
劉はホライズン時代の鷲津に影響を受けて、企業利益を最優先に考えた政策を打ち出す“ハゲタカ”になりました。
そして、劉は守山の中に昔の自分を見ていて、今の境遇を変えるためには自分から立ち上がらなければならないとけしかけ、守山はそんな劉に影響を受けマス。
そんな風に登場人物たちは、一つ上の世代から影響を受けて、今の自分を再構築していマス。
鷲津は、どんな厳しい局面に立たされても常に冷静に劉と向き合ってマスが、それは劉の若くて勢いのある政策も、昔の自分を見ているようで理解できるからなんだと思いマス。大人としての余裕ってヤツですね^^
そして、劉も今の鷲津と向き合うコトで、本当にやりたかった理想を取り戻して行きマス。
前述した通り、経済界という無機質な世界の中で、それを動かしている彼らは精密機械のように正確に目標に向けて動くのではなく、それぞれに幼少の頃の体験や今までの失敗と向き合い、さんざん迷って、人間味溢れる闘争をしているんデス。
それだけでもとても見応えのある作品になっていマス。
最終的に劉のホントにやりたかったコトが見えた時、温かい涙が自然に流れマス。

そして、『ハゲタカ』の魅力として欠かせないのは、キャストの演技力!
まず、主役の大森南朋。
あの・・・ワタクシ、話の中心人物なら誰でも彼でも良いというワケではなく、ホントに大森南朋はカッコ良いデス(´▽`)!!
見た目にも好みであったり、メガネをつけたり外したりする仕草がツボだったりしマスが、それだけではありません!!
鷲津という人物は、成功しても喜びや安堵の表情を見せない。焦っていても常にクールな表情を見せている。(もちろん、悔しがったりはしマスが。)
でも、相手が味方であれ敵であれ、一人の人間として相手と向き合う時だけ表情が変化するんデス。
その表情の演技が絶妙!
劉からのメッセージを聞いていた時の鷲津の表情は、ものすごく苦悩や切なさで満ちていて、鷲津の心の苦しさが伝わってきて涙が流れマス。
そして、鷲津というキャラクターを少しも風化させずに演じているのも、見る人をがっかりさせないデスね^^
経済学だけでなく語学も堪能で、常に冷静かつ円滑にコトを運ぶ“ファンドマネージャーとしての鷲津”のスマートさと、業務から離れた時の“一人間としての鷲津”のギャップをきちんと演じ分けているのがさすがだし、どちらの鷲津もカッコ良い!!
大森南朋は、ワタシの中では今まで脇役で、人の良い人の役ばかりやっているイメージがありましたが、この作品でイメージが一新しました。
それに、柴田恭兵,松田龍平,栗山千明,玉山鉄二もキャラクターにピッタリ。
柴田恭兵は、今回は企業再生策とかあまり考えたりしないので、劉の存在感に比べたら、ちょっと脇に回った感がありマスが、団塊の世代の企業人としての貫禄や経験はしっかり出ていて、やっぱり柴野は『ハゲタカ』に必要な存在なんだなと思いマス。
今回、松田龍平の西野もカギになってマスね。かつては鷲津を拳銃で撃ったコトもありマスが、今回は鷲津の戦略にうまぁ~く協力してくれるので、心強い存在になってマス。また、西野のいやらし~カンジがうまいデスね、松田龍平も。
栗山千明演じる三島は、鷲津をいろんな意味で変えるきっかけとなった女性デスから、重要デスよね。鷲津との確執がきっかけだったとはいえ、今は信念を持って仕事をこなすジャーナリストになって、鷲津のコトをファンドマネージャーとしても一人間としても信じる存在となっている。劉の問いかけによって自分の立場に迷ったりするもろい面もありマスが、やはり信念は見失わない強さがあって、その三島の凛とした姿勢を栗山千明がピッタリに演じてマス。
そして、玉山鉄二。かなりの存在感がありマスね。
劉というキャラクターの気持ちや立場の変化が丁寧に表現されていて、敵なんだけど、普通に感情移入してしまう部分がありマス。
最後に劉の見せる行動が、劉の孤独や内に秘めた理想を反映しているようで、すごく切なかったデス。


というワケで、間違いの無い作品デスね。
絶対に一度見て欲しい作品デス。
経済に興味が無かったり、経済用語が分からない方でもけっこ~楽しめると思いマス。
実際、ワタシも経済には全く疎いデスが、それでも何度も見たいと思える魅力ある作品デス。


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