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これは日記というか、何というか・・・気まぐれ記?
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またまた自分の不甲斐なさと怠慢で、仕事のコトで打ちのめされました。
まったく、いつまでもこんな現状で進歩がない…

カタツムリです@@@

そんな中、仕事帰りに映画見てきました。
若干楽しめない気分だったのデスが。
いつも3月頃にくる五月病が、今年は7月に来たみたいデス( -_-)


本日、鑑賞したのは『風立ちぬ』。
言わずと知れた、宮崎駿監督のジブリ最新作。
堀辰雄氏の小説と堀越二郎氏の資料を基に、零戦の設計者・“堀越二郎”の半生を描いた作品。
堀越二郎氏は実在しマス(群馬出身)が、劇中の“堀越二郎”は堀越二郎氏と堀辰雄氏を融合させたキャラクターです。
声のキャストには、主人公をエヴァの監督・庵野秀明、妻・菜穂子を瀧本美織、二人の仲人となる上司夫婦を西村雅彦・大竹しのぶなどなど豪華俳優陣が出演。


“堀越二郎”は零戦の設計者ではありマスが、この作品では零戦の基礎となった九試という戦闘機が完成するまでが描かれており、零戦はほぼ登場しません。
初めて設計主任を任された七試が、あっけなく墜落して挫折を味わい、その後ものの2年ほどで飛行速度もフォルムの強度も世界トップクラスの九試を完成するに至った過程と要因は、ついに堀越二郎氏本人から語られなかった未知の部分であり、そこを宮崎駿監督が埋める形になっているそうデス。
宮崎監督は、あくまでもこの作品はあの戦争について糾弾したり、当時の日本の飛行技術を鼓舞したり、事実をねじ曲げて“本当は戦闘機ではなく民間機を作りたかった”などと言ったりするつもりはなく、純粋に飛行機作りという“夢とロマン”を希望の物語として描きたかったというコトで、その過程は宮崎ワールドのファンタジー要素と、今までにないちょっと大人の恋によって、ドラマティックに描かれていマス。
人間は自力で陸を走り、海を泳ぐコトは出来ても、空を飛ぶコトは出来ません。そして、飛行機作りはそんな人間の夢から生まれたけど、その発展は武器としての技術開発によっているという歴史。
だからこそ、宮崎監督はこのような作品を製作してはいけないと思っていたし、“堀越二郎”が九試、そして零戦を作るに至った経緯を戦争という現実と強く結びつける描写はしていません。
ただその側面だけが強く印象に残らない程度には、その技術開発の裏にあった人間の愚かさと非情な部分を表現していマス。


前置きが長かったデスが。

物語は、近眼のためパイロットにはなれなかった二郎少年が、雑誌で見たカプローニ伯爵の飛行機に魅せられ、夢の中でカプローニ氏の指南を受け、航空技術者を目指す決意をするところから始まる。
そして、東大工学部航空学科に進学していた時、偶然列車の中で出逢った少女・菜穂子とともに関東大震災に巻き込まれ、怪我をした菜穂子の侍女と菜穂子を実家に送り届ける。
そんな菜穂子のコトを何となく思い続けながら、二年後、二郎は名古屋の航空会社に就職し、飛行機の設計に携われるようになる。
しかし、その当時の日本の技術は世界から20年は遅れていた。
アヒル並みの技術開発。
軍からの過大な要求。
初めて設計主任を任された七試は、あっけなく墜落し、初めて味わう挫折。
そんな失意の中訪れた軽井沢で菜穂子との再会を果たし、恋に落ち、婚約。
でも、そこで告げられた菜穂子の病。病を治したら結婚。
幸せな時間を過ごし、100年でも待つと言った結婚の約束を糧に、二郎は飛行機作りに没頭。
しかし、そんな中菜穂子の容態が悪化。
二人には残された時間がなかった。
そして、二郎と菜穂子は残された時間を精一杯ともに生きるコトを決意する。
その濃密な時間が二郎に力を与え、九試開発が進んでいく…。
というお話。


ドイツの戦闘機とか巧みにCGが使われていて、ホントカッコ良くに表現されていたし、飛行機への愛を感じる画でした。
二郎さんの夢の化身としての風の変化や、二人の時間を取り巻く自然の表現がホントに瑞々しくて綺麗で、ジブリアニメの画のクオリティは確かデス。

また、作品中の二郎さんはとにかくスマートで素敵☆
悪を許さず、慈愛とユーモアにあふれ、紳士的。
詩まで軽やかな口調で口にして、飛行への夢に溢れている少年の一面もある。
仕事に対してはストイックで厳しく、知識・想像力にも富んでいる。
また、庵野秀明さんの声が想像以上にマッチしていて素敵なんデス。
あれは惚れマスわ。
あくまでそんな人物像で描かれているので、二郎さんが戦闘機を作るコトへの苦悩や葛藤は最後に集約された形で表現されていて、その過程は二郎さんの夢実現の過程として見るコトが出来マス。
そのあたりは宮崎ファンタジー。
菜穂子も快活で穏やかで、愛らしい女性として描かれていて、瀧本美織の声も違和感がありません。
そんな二人の恋は今までのジブリ作品にはない大人の恋として描かれていて、気持ちを確かめて終わっていた今までとは異なり、愛情表現が直接的デス。
幸せな時間を過ごしている時はとてもほのぼのとしていて、でも悲しい現実は静かに確実に焦燥感や切なさが押し寄せてきて、ラブストーリーとして一喜一憂しマス。
まぁ、本当の悲劇の部分はあまり描写しないのが、ジブリらしい感じでしたが。

飛行機や戦闘機に興味がある方は、二郎さんが飛行機を開発していく過程にワクワクするのでしょうけど、ワタシは九試完成の場面はイマイチその達成感に共感出来ませんでした。
見終わったあと、宮崎監督が描きたかった九試というものについてパンフレットで読んでから追共感したカンジでした。
やはり零戦の設計者というイメージが強いからなのか、物語の末尾にちょろっと零戦が登場するだけでは最終地点に到達せずに終わってる気がしてしまったようデス。
まぁ、おそらく零戦を深く追求し過ぎると、戦争との深いつながりにも言及していく必要が出てきて物語のメッセージがブレてしまうからなのでしょうけど。
それに二郎さんと菜穂子の結末もかなりぼかされすぎていたというか。それまでの二人で生きてきた過程が、飛行機作りと並行して繊細に描かれていただけに、風(虫)の知らせ的に二郎さんが感じ取るだけではなく、も少し直接的な二郎さんの反応も見てみたかったデスね。

ただ、1920~30年代を生きた若者が多くの制限された環境と時間の中で、今のように普通の幸せにも気づかずにただ毎日を送るコトなく、一日一日を精一杯生きていたコトを目の当たりにすると、今はなんて恵まれてるんだろうと改めて感じさせられマス。
二郎さんや菜穂子のように、一生をかける“何か”があるって、今のワタシにはとてもうらやましく思えましたが、それは今が恵まれすぎた環境にいて、時間に追われるコトもないからダラダラと過ごしてしまい、自分自身を律する機会を失っているのであって、今の状況の中でもっといろんなコトに貪欲に挑戦していかないといけないなと、改めて思いました。


というワケで、今までの宮崎作品と違って、噛みしめてみないと分からないメッセージがたくさん詰まっていて、とても考えさせられる作品でした。
何度か見てみないと、まだこの作品の魅力をよく知るコトは出来ないと思いマス。

確実に印象的な作品ではあって、ユーミンの歌声と歌詞は今でも頭の中を回っていマス。




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