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これは日記というか、何というか・・・気まぐれ記?
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本日、仕事帰りに映画見に行って来ました。
最近、仕事終わりで映画を見に行くのがだんだんキツくなっている現実が・・・( ̄△ ̄;)
疲れるというよりは、眼精疲労と暑さで頭痛がするんデスよねぇ・・・これも老化現象でしょか^^;?


さて、そんな中鑑賞してきたのは『セントアンナの奇跡』。
以前にも書き込みましたが、日比谷まで『ミーシャ~ホロコーストと白い狼』を見に行った際、予告編でやっていて興味を持ち、地元の映画館でも上映されるというコトで、見に行って来ました!

例によって、戦争映画デス。
ワタシは歴史が苦手で、勉強はまったく出来ませんでした。
なので、映画はそんなワタシの教科書みたいなものになっていマス。
今回もこの映画を見て、いっぱい新たな史実を知るコトが出来ましたし、無知なために映画を見ているだけでは意味が分からなかった部分はパンフレットを読むコトで改めて知るコトとなりました。

この作品は、1983年、極平凡な郵便局員が切手を買いに来ただけの一般市民の男を突然射殺するところから始まりマス。頑なに何も語ろうとしない郵便局員。郵便局員の家宅捜索をすると、クローゼットから40年前にナチスが爆破した橋の残骸で、40年もの間行方不明になっていた貴重な彫像が発見されマス。
そこには、約40年前、第二次世界大戦中にイタリアのトスカーナで起こった事件が関わっていました。
この作品は“バッファロー・ソルジャー”と呼ばれた黒人部隊の兵士たちを通し、ナチスとアメリカ軍との攻防の末に起きた奇跡と、その40年後に再び起きた奇跡を描いていマス。
そして、その中で、イタリアの最前線で実際に行われた“セントアンナの大虐殺”も描かれていマス。

この作品が、今のタイミングで世に出されたのは、やはり黒人初のバラク・オバマ米大統領が誕生したコトが大きかったようデス。
監督のスパイク・リー氏はオバマ大統領の熱烈な支持者で知られているとのコト。
でも、この作品を見るとその理由が痛いほど分かりマス。
いかにオバマ氏が大統領になったコトが、アメリカ史上の中で意義のある尊いコトか。
1862年にリンカーン大統領が奴隷解放宣言をしても、実際には1971年までは黒人には投票権はなかった。
その実態がこの作品には描かれていマス。

“バッファロー・ソルジャー”とは、実際に存在した第92歩兵師団のコトで、アメリカが危険とされる地域に白人部隊を送り込む前に、捨て駒的に送り込んだ部隊だったそうデス。
作品中でも冒頭から、無碍に黒人兵士は最前線に足を踏み込んで命を落とし、敵の位置情報を基地に知らせて砲撃を要請しても、そのポイントを白人の大佐は信じず、適当な場所に砲撃命令を出して更に見方の黒人兵士が命を落とす結果になっていました。(『プライベートライアン』のようなかなりリアルな映像で表現されていました。)
黒人の兵士たちは、祖国のために戦っているのに祖国に裏切られているという現実とのジレンマと直面しながら戦っていたそうデス。

白人大佐の無謀な作戦で孤立した4人の黒人兵士が中心に描かれていて、その一人はあの郵便局員でした。
4人は途中一人の少年を助け、怪我をした少年をトスカーナの街まで運び、そこのイタリア人たちを守るという名目で半ば強引にそこに滞在するコトになりマス。
少年には見えない影と話をしたり、壊れていた無線機を直してしまったりと、不思議な力がありました。
そして、少年と交友を深めていく中で、次第に明らかになっていくもう一つの史実・・・。
それが“セントアンナの大虐殺”デス。
1944年8月12日。ナチスはパルチザンの頭領の居場所を突き止めるために、罪のない560名ものイタリア市民をセントアンナの教会前で虐殺し、火を放ちました。
その多くは女性・子供・老人で、牧師も真っ先に撃たれました。
少年はその時の生き残りという設定デス。
少年はまだ幼いというコトもありマスが、それでも少し幼児退行しているようなカンジで描かれていマス。
最初、そのカンジは違和感がありましたが、物語が進むにつれ、そして史実の内容を知るにつれ、それがどんな意味を持っているのかがよく分かりマス。
少年はその奇跡的な力で兵士達の運命を導いて行きマスが、少年もまた兵士たちに精神的に救われていきマス。それはラストに丁寧に描かれていマス。

何の知識もなく映画を見ているだけだと、2時間半という長さの作品の中で少し間延びしてくる部分が出てきマスが、史実を知った上で物語が進行していくと、全ての点が線でつながり、納得できマス。
そして最後に、郵便局員が何者かが保釈金を積んだコトで保釈され、その後に起きる奇跡的な瞬間。
ラストは感動しました!

パンフレットで史実を知った今、その上でもう一度見直してみたいと思う作品デス。
今年はいろんな角度から描かれている、第二次世界大戦とその爪跡をテーマとした作品を見ていマスが、この作品が描いている史実も知るべきだと思ったし、知った今とても感慨深いものが残りました。

黒人兵士役の役者さんや少年役の子など、あまりワタシの中ではポピュラーではない俳優さんが出演していマスが、それがまた変な先入観を与えず良かった気がしマス。


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やんごとなき事情が重なり、本日、急遽映画見に行って来ました。

もちろん、作品は以前から見たいと言ってた
  “The Reader”   『愛を読むひと』 
主演のK・ウィンスレットがオスカーを獲った作品。

ワタシはこの作品のストーリーを、“15歳の少年が年上の女性に恋をし、関係を持ち、幸せなひと夏を過ごすけど、女性は突然姿を消してしまう。そして、数年後再会し、女性を秘密を知るコトとなる。”というところまでしか把握してませんでした。
それだけでも、いろいろと想像力をかき立てられるようなカンジだったので見に行ったのデスが、それ以上にまた違ったメッセージ性のある作品でした。

ストーリーは、15歳の少年・マイケルは体調を崩して道端で立ちすくんでいる時に、21歳年上の女性・ハンナに助けてもらう。それをきっかけにマイケルはハンナに恋をし、関係を持ち、やがてマイケルが小説や戯曲を朗読するコトが、二人の愛の儀式となっていた。幸せなひと夏を過ごすが、ハンナは突然姿を消してしまう。
そして数年後、法科生となったマイケルは、ゼミの授業で参加した実際の裁判で、ハンナと再会する。ハンナは戦争犯罪者として裁かれていた。そして、裁判を傍聴している間にハンナの秘密を知るコトとなる。彼女はなぜ自分の前から姿を消したのか、そして、その秘密を証言すればハンナを助けるコトが出来るけど、ハンナはそれを望まず、マイケルはずっと消えるコトの無かったハンナへの愛との狭間で葛藤し、ある決断を下す。
更に10年後、弁護士となったマイケルは結婚と離婚を経験し、改めてハンナへの愛を再認識し、服役中のハンナに朗読した小説を吹き込んだテープを送り始める。ハンナへの無償の愛を証明するために。

というお話。

この作品は、第二次世界大戦下において、ナチスがユダヤ人に対して行った虐殺を加害者の側から紐解いていくという一面と、そのコトを軸にハンナという女性の秘め事、そしてハンナとマイケルの愛の在り方を描いたものデス。
何だかすごく行間を読み取らせる作りになっていて、映画を見てるのに小説を読んでいるようでした。
なので、一度見ただけではメッセージが噛み砕けなくて、映画を見た後にパンフレットの中身も読んで、やっと半分くらい理解したカナ?というカンジでした。
まず、なかなかハンナという女性を理解するコトが出来なくて、全然魅力を感じられず、感情移入が出来なかったんデスよね。
かなり自分勝手な女性だし、彼女に隠された秘密が分かった後でも何だか自業自得のような気がして。それに戦争犯罪者として、自分の罪に対する姿勢とか、かなりイラッとくるところもあって。
ただ今思えば、教育によって敵国の人を殺すコトを善とする道徳を植えつけられれば、職務として命令されるがままに任務を遂行するしかなかっただろうし、それは当時の日本人だって同じだったと思いマス。
だから、ハンナが裁判に掛けられて、多少理不尽な部分はあっても刑を受け、服役し、再びマイケルと再会するまでと、再会した後のハンナの自らの罪に対する考え方の変化は、自然な流れだったのカナと思いました。
戦後に生まれたマイケルやワタシ達は、どうしても当時のナチスや日本の大量虐殺について他人事のように考えてしまい、それに関わった人たちを全て“悪”と決め付けてしまいがちデス。
あの当時、『私は貝になりたい』のように、嫌だと思っても上の命令に従うしかなかった人は当然いたと思うし、ハンナはそういうのとはちょっと違うので改心と贖罪をする必要は十分にあると思いマスが、何だか複雑な気持ちデスね。こと戦争状態の時の人間の心理や立場に関しては。。。
そして、ハンナの一番大事なパーソナリティである“秘密”。
これが中心にあってマイケルとハンナの愛は深まったり揺れ動いたりするわけデス。
マイケルは裁判中にその秘密に気づき、そして、15歳の時ハンナの朗読者になっていた自分の立場とハンナの過去(ハンナの過去にいた朗読者の存在)とがシンクロした時、再び服役中のハンナの朗読者にならなければならないと思ったわけデスよね。
朗読は、マイケルがハンナを愛する方法の一つであり、特に服役中のハンナに送り続けたテープでの朗読は無償の愛を感じましたね。
そして、服役中のハンナが改めてマイケルの朗読を聞いて起こした行動も、今までマイケルを子供扱いして優位に立っていたプライドを捨て、素直にマイケルの愛に応えようとしている気がして、そこで初めてハンナという女性に共感できる部分がありました。
今のワタシに言えるのはこんなコトですね。

K・ウィンスレットの演技は体当たりで、さすがにスゴイとは思いました。
でも同時に、最近のアカデミー主演女優賞の受賞の傾向が分かった気がしました。
『めぐりあう時間たち』のN・キッドマンとか、『モンスター』のC・セロンとか、受賞理由が一貫してる気がしマスよね。
あ、でも誤解ないように。
やっぱK・ウィンスレットの演技は必見デスよ。
『タイタニック』の時よりずっと良いカンジです。
それにR・ファインズも燻し銀の存在感がありましたね。
ワタシは『嵐が丘』のヒースクリフ役をしていたR・ファインズしか知らないデスが、人を静かに愛する役は絶品デス。


というわけで、あと何度か見て、読み砕かないと作品の真意がつかめないカモしれません。
なので、今時点ではオススメも批判もしないでおきマスm(__)m


(追記)
『愛を読むひと』は、うまく感情移入できなかったので泣けなかったのデスが・・・。
実はその理由は他にもあったカモしれません。
本編上映前の予告編で『HACHI』の予告をやっていて、R・ギアが主演のリメイクというコトもあってちょっと小バカにしてた部分があったのデスが、その予告編だけ見て涙流してしまいました^^;
本編見る前に本編とは関係ないトコで泣いてりゃ、作品に感情移入できなくてもおかしくないデスねm(__)m反省


先日、中犬に引っ掻かれた傷が痛みマス・・・カタツムリです@@


本日、仕事帰りに映画鑑賞して来ました。
作品は予告通り、『ハゲタカ』。
2007年に全6話の連続ドラマとしてNHKで放送されていたドラマ『ハゲタカ』の続編デス。
なので、見に来てた人は割とドラマを見てた人が多かったのカナ?
およそNHKのドラマなんか見そうにない10代はいませんでした。
多かったのは、中年のご夫婦,そして20後半~30代のカップルデスかね。
ご親切にも隣のご夫婦の奥さんの方は、「この映画12月くらいから楽しみにしてたんだ」とダンナさんと話していて、「途中リーマンショックがあったから脚本変えたんだよ」と教えてくれました^^;ヌスミギキ
ワタシもまさか劇場で『ハゲタカ』を見るコトになるとは思わなかったので、すごく楽しみでした。
かの有名な小説家エミリ・ブロンテ作詞のtomo the tomoの歌を聴くだけで、何だか感慨深いものがありマス。

今回のストーリーは、TVシリーズでお馴染みの“ハゲタカ”こと、ファンドマネージャーの鷲津政彦が、日本の老舗自動車メーカー“アカマ自動車”の役員となっていた盟友・柴野健夫に依頼され、中国系巨大ファンド“ブルー・ウォール・パートナーズ”による買収危機から、“アカマ自動車”を共に救うというもの。

最初に申し上げておきマスが、ワタクシ経済用語には疎いデス。
仕組みとか、よく分かっておりません。
でも、この作品は楽しめマス!(≧▽≦)!
なぜなら、経済用語がそんなに分からなくても買収戦争の流れが分かるような作りになっているから。
そして何より、この作品はそういった金融・経済の話以外にも、登場人物たちの人間ドラマが重点的に描かれていて、そこに人々の魅力あるやりとりがあるところに楽しみがあるからデス!!

鷲津と柴野は、TVシリーズからの様々な歴史を経て、同じ目標でそれぞれの道から企業再生を試みていくパートナー的存在になっていました。
鷲津は“鷲津ファンド”の代表・ファンドマネージャーとして、柴野は破綻を免れるための政策を打ち出す企業再生家として。
2人は、金融・経済界という金が全てを支配する、無機質で、時に非情な世界の中で、どれだけ人間としての血の通った政策で企業を再生していけるかを追及して行きマス。
そこに現れたのは、中国系外資ファンドである“ブルー・ウォール・パートナーズ”の“赤いハゲタカ”こと、劉一華(リュウ・イーファ)。
彼はアカマ自動車に対してTOB(=株式公開買い付け。株主が小口に分散している場合の株を買い集める手段。)を仕掛け、さも友好的な政策を提示して業務提携を持ちかけマスが、その実、中国が日本の技術をのっとるための強奪策でした。
それが分かっていた柴野と鷲津はそれを阻止するために集結し、鷲津ファンドがホワイトナイト(=敵対的TOBを仕掛けられた企業を、買収者に対抗して友好的に買収する第三の会社。)を買って出マス。
ところが、鷲津がブルーウォールが最初に提示した額以上の買値を発表したとたん、ブルーウォールはその計り知れない資金力でどんどん買値を吊り上げていき、鷲津を混乱の渦に陥れマス。
そうして、アカマ自動車を巡る、鷲津ファンドの鷲津とブルーウォールの劉の買収戦争は激化していきマス。
圧倒的に不利な状況にハナから追い込まれた鷲津は、その状況をいったいどうやって打破していくのか。
これが経済闘争劇としての『ハゲタカ』の見どころデス。
そして、劉のホントの狙いとは・・・?
最後はまぁ、絶対にスカッとさせてくれマス。
でも、鷲津がどんなに良い政策を打ち出しても、その裏では必ず血や涙を流す人がいマス。
それが分かっているので、鷲津は少しも笑うコトをしないのだと思いマス。
まさにこれが『ハゲタカ』ワールドですね。
良かったなぁ~と、表面上は企業再生に成功しマスが、あまりすっきりは終わらない。
そして、必ず血を流す人がいて、その人が血を流す前のあの死相感漂う雰囲気と、お金の匂い。
それがまた、他のドラマに無い感覚デスね。

そして、人間ドラマとしての魅力は、金融界で生きる柴野・鷲津・劉、そして、彼らにそれぞれの道から関わってきた三島・西野・守山の構図。
鷲津は柴野に感化されて、希望や人情を守る政策を考えるようになりました。
劉はホライズン時代の鷲津に影響を受けて、企業利益を最優先に考えた政策を打ち出す“ハゲタカ”になりました。
そして、劉は守山の中に昔の自分を見ていて、今の境遇を変えるためには自分から立ち上がらなければならないとけしかけ、守山はそんな劉に影響を受けマス。
そんな風に登場人物たちは、一つ上の世代から影響を受けて、今の自分を再構築していマス。
鷲津は、どんな厳しい局面に立たされても常に冷静に劉と向き合ってマスが、それは劉の若くて勢いのある政策も、昔の自分を見ているようで理解できるからなんだと思いマス。大人としての余裕ってヤツですね^^
そして、劉も今の鷲津と向き合うコトで、本当にやりたかった理想を取り戻して行きマス。
前述した通り、経済界という無機質な世界の中で、それを動かしている彼らは精密機械のように正確に目標に向けて動くのではなく、それぞれに幼少の頃の体験や今までの失敗と向き合い、さんざん迷って、人間味溢れる闘争をしているんデス。
それだけでもとても見応えのある作品になっていマス。
最終的に劉のホントにやりたかったコトが見えた時、温かい涙が自然に流れマス。

そして、『ハゲタカ』の魅力として欠かせないのは、キャストの演技力!
まず、主役の大森南朋。
あの・・・ワタクシ、話の中心人物なら誰でも彼でも良いというワケではなく、ホントに大森南朋はカッコ良いデス(´▽`)!!
見た目にも好みであったり、メガネをつけたり外したりする仕草がツボだったりしマスが、それだけではありません!!
鷲津という人物は、成功しても喜びや安堵の表情を見せない。焦っていても常にクールな表情を見せている。(もちろん、悔しがったりはしマスが。)
でも、相手が味方であれ敵であれ、一人の人間として相手と向き合う時だけ表情が変化するんデス。
その表情の演技が絶妙!
劉からのメッセージを聞いていた時の鷲津の表情は、ものすごく苦悩や切なさで満ちていて、鷲津の心の苦しさが伝わってきて涙が流れマス。
そして、鷲津というキャラクターを少しも風化させずに演じているのも、見る人をがっかりさせないデスね^^
経済学だけでなく語学も堪能で、常に冷静かつ円滑にコトを運ぶ“ファンドマネージャーとしての鷲津”のスマートさと、業務から離れた時の“一人間としての鷲津”のギャップをきちんと演じ分けているのがさすがだし、どちらの鷲津もカッコ良い!!
大森南朋は、ワタシの中では今まで脇役で、人の良い人の役ばかりやっているイメージがありましたが、この作品でイメージが一新しました。
それに、柴田恭兵,松田龍平,栗山千明,玉山鉄二もキャラクターにピッタリ。
柴田恭兵は、今回は企業再生策とかあまり考えたりしないので、劉の存在感に比べたら、ちょっと脇に回った感がありマスが、団塊の世代の企業人としての貫禄や経験はしっかり出ていて、やっぱり柴野は『ハゲタカ』に必要な存在なんだなと思いマス。
今回、松田龍平の西野もカギになってマスね。かつては鷲津を拳銃で撃ったコトもありマスが、今回は鷲津の戦略にうまぁ~く協力してくれるので、心強い存在になってマス。また、西野のいやらし~カンジがうまいデスね、松田龍平も。
栗山千明演じる三島は、鷲津をいろんな意味で変えるきっかけとなった女性デスから、重要デスよね。鷲津との確執がきっかけだったとはいえ、今は信念を持って仕事をこなすジャーナリストになって、鷲津のコトをファンドマネージャーとしても一人間としても信じる存在となっている。劉の問いかけによって自分の立場に迷ったりするもろい面もありマスが、やはり信念は見失わない強さがあって、その三島の凛とした姿勢を栗山千明がピッタリに演じてマス。
そして、玉山鉄二。かなりの存在感がありマスね。
劉というキャラクターの気持ちや立場の変化が丁寧に表現されていて、敵なんだけど、普通に感情移入してしまう部分がありマス。
最後に劉の見せる行動が、劉の孤独や内に秘めた理想を反映しているようで、すごく切なかったデス。


というワケで、間違いの無い作品デスね。
絶対に一度見て欲しい作品デス。
経済に興味が無かったり、経済用語が分からない方でもけっこ~楽しめると思いマス。
実際、ワタシも経済には全く疎いデスが、それでも何度も見たいと思える魅力ある作品デス。


例によって、日比谷のTOHOシネマシャンテにて鑑賞してまいりました。

『ミーシャ~ホロコーストと白い狼』。

以前に『ディファイアンス』を見に行った時にちょうど予告編が流れ、気になってついに見に行ってしまいました。
まぁ、『ディファイアンス』があまりにも傑作だったので、ちょっと期待しすぎてしまった感は否めませんが、普通に興味深い作品でした。

ストーリーを簡単に説明しマス。
舞台は、1942年のベルギー。
両親と隠れ処生活をしていた8歳のユダヤ人少女・ミーシャは、両親の検挙をきっかけに郊外に住むベルギー人の家に身を寄せ、ベルギー人としての生活を強いられマス。両親と離れた心細さとベルギー人一家の酷い扱いから、逃げ出したくなるミーシャ。そんなミーシャを救ってくれたのは、御使いに行かされていた先の農場の夫婦で、ミーシャはそこでいろんなコトを教えてもらい、農場で飼われていた動物たちと仲良くなりました。ミーシャには動物と心を通わす不思議な力があったのデス。しかし、平和の日々は束の間で、ドイツ軍の魔の手は農場にも及び、農場の夫妻もユダヤ人の身分証偽造の疑いで連行されてしまいマス。何とかその場を切り抜けたミーシャは、農場のおじさんに“両親は東の方にいて、強制労働をさせられている”と教えてもらったコトを頼りに、小さなコンパス片手に両親を探す旅に出マス。
しかし、それは8歳の少女には過酷な旅でした・・・。

というお話。
しかし、この旅はホント過酷。でもミーシャは強い!
“母をたずねて三千里”じゃないデスけど、ホントに両親との再会だけを夢見て旅をするのデスが、ものすごい信念デスよ。もう執念デスかね??
しかも8歳なので、世間の事情とか分からなくて何度も危険な目に合うし、怪我もいっぱいするんデスけど、たくましいんデスよ。タフ??普通だったら敗血症とかで死ぬと思うんデスけど^^;
空腹で盗みを働くだけじゃなくて、ミミズや野生動物の生肉なんかも食すんデスけど、見ていて気持ち悪くなるくらいそれがリアルで、主役の子の演技も上手かったデスねぇ。
そう、主役の子の演技うまいデス!
ベルギー人の11歳の子役みたいデスけど、子供らしい無邪気さや動物との触れ合い,過酷な旅での必死さなど、うまぁ~く表現してマス。

それにタイトルにもなっているように、この作品のもう一つの魅力は、動物との触れ合い。
その中には、涙無しでは見られないシーンも多々出て来マス(T_T)
主にポイントとなるのは犬と狼なんデスけど、どちらもホント純粋な心の持ち主で、愛情に溢れていて、可愛いんデス!
狼はホンモノの狼を登場させていたようデスが、狼にも演技をさせられるんデスね^^;?まぁ、ミーシャがホントに接近する時は犬を使ってたらしいデスが。そりゃ、そうデスよね^^;
でも、犬も狼もその凛とした姿と誇り高い表情がカッコ良いデス!!
それを見るだけで犬好きのワタシとしては満足デスが、物語上でもかなり重要なポジションにいるので目が離せませんよ。

結末は後味スッキリとは行きませんけど、まぁHappy Endなのカナ?
現実的な終わり方なんだけど、多少の救いがあって。
悲劇だけでは終わらないところが、最近の“ナチスのユダヤ人虐待”を題材にした映画の傾向としてあって、良い流れデスよね。
どうしても暗い影だけを残して、後味悪く終わるものが多かったデスからね。
でも、かといって『ライフ・イズ・ビューティフル』はあり得ないデスけど。やっぱリアリティは大事デスよ。


というわけで、一度は見てみても面白い作品だと思いマス。
特に動物好きはかなり興味深く見られるドラマがありマスので、オススメです。
ワタシも一人涙してきました。。。


今日はもう、泣くために映画を見に行きました。
 
『余命1ヶ月の花嫁』。
 
主演:榮倉奈々,瑛太。
 
言わずと知れた、TBSでドキュメンタリーとして放送されたものを映画化したもの。
乳がんに侵され、24歳という若さでこの世を去る約1ヶ月前に、自分の経験を元に、乳がん早期発見を命がけで呼びかけた女性、長島千恵さん。
その千恵さんの勇気ある行動を記録したものがドキュメンタリーとして放送されましたが、映画はそれ以外の部分、千恵さんという人物についてや、恋人の太郎さん,お父さんを始めとする家族,多くの友人たち、千恵さんを支えていた全ての人たちについても詳細に描かれていマス。

キャストは皆、自然体の演技をしていて、“演技”というよりはドキュメンタリーの中で実際の千恵さんたちが見せていた表情やセリフに似た、一般の人が普通に生活していたらこんなカンジで笑ったり泣いたりして、こんなカンジのやりとりをするんじゃないカナ?と思えるようなものに仕上がっていました。
榮倉奈々は可愛くて、実際の千恵さんにクリソツだったし、瑛太も実際の太郎さんのような誠実さと優しさがよく出ていました。

長島千恵さんが、「みなさんに明日が来ることは奇跡です。それを知っているだけで、日常は幸せなことだらけで溢れています。」と訴えたように、何気ない日常の出来事、その一つ一つに感謝し感動して生きていくコトがどれだけ幸せで大切なコトか、改めてかみ締めました。
そして、ものすごい激痛や咳に苦しめられているのに、その姿をわざわざTVにさらしてまで、若い人では進行の早い乳がんの早期発見のため、自分の健康にもっと目を向けて欲しいと願った尊いメッセージが強く心に残りました。
ワタシもいちおう女性なので、「気をつけなきゃ」という危機意識みたいなものを持つきっかけになりました。
子宮頸がんの健診は受けましたが、乳がんの健診は受けたコトがないので、今後気を付けたいと思いマス。

また、千恵さんが心から精一杯愛した、お父さん,太郎さん,友人たち。
その千恵さんの愛の軌跡・在り方にすごく感動したし、切ない気持ちにもなりました。
千恵さんは人望に厚く、多くの人に愛された人でしたが、その理由がよく分かる気がしました。
余命わずかな自分といても幸せにはなれないだろう・・・。
自分が亡き後、別の女性と幸せになって欲しい・・・。
いろんな葛藤があったと思いマス・・・いつもどんな時でも人のコトばかり考えて。。。
でも、ドキュメンタリーでは流れませんでしたがおそらく実在する(?)、千恵さんが太郎さんに宛てた最期のビデオレター。
自分の亡き後に渡して欲しいとTBSのスタッフに頼んでいたもののようデスが、そこには千恵さんの本音、素直で深い愛が詰め込まれていて、最後の最後にとても感動しました。



感動作であり、大号泣するコトは間違いなし。
千恵さんが遺した尊いメッセージを、どうか一人でも多くの人が感じ取ってほしいと思いマス。


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